CARNIVAL #0200|徳島サンバラボ「阿波踊り×サンバ2026 – Pilot Edition -」

400年続く踊りの街へ、サンバが飛び込んだ夜

2026年8月13日。

日本を代表する祭りのひとつ、徳島市の「阿波おどり」。

街のあちらこちらから「ぞめき」のリズムが響き、無数の踊り手と観客が行き交う、その熱狂の真ん中に――今年、サンバのリズムが飛び込みました。

徳島サンバラボとOffice TOWAIEが企画し、阿波踊り×サンバ2026<パイロット版>実行委員会が運営した
「阿波踊り×サンバ2026 – Pilot Edition -」。
400年続く踊りの街・徳島に、異なる文化から生まれたサンバのリズムを投入してみる。

これは、まだ誰も見たことのない景色を探す、一夜限りの大実験でした。

阿波踊りの街を、ひとつの「連」として駆け抜ける

阿波おどりでは、それぞれの踊り手のグループを「連」と呼びます。

今回、徳島サンバラボもひとつの“連”のように街へ繰り出しました。

決められたステージだけでパフォーマンスするのではありません。

サンバの楽器を鳴らし、踊りながら、阿波踊りで熱気に包まれた徳島の街を移動。

場所を変えながら、街のあちこちで突然サンバが始まる「ゲリラサンバ」を繰り広げました。

演奏して、踊って、移動して、また演奏する。

約2時間半にわたり、街そのものを舞台にサンバを届けていきました。

サンバが始まると、人がついてきた

この日、印象的だったのは観客の反応でした。
最初は通りすがりだった人たちが、サンバの音を聞いて立ち止まる。

踊り始める。
声を上げる。

そして、パフォーマンスが次の場所へ移動すると、そのまま一緒についてくる人たちが現れました。
気がつけば、サンバの後ろには自然と人の流れが生まれていました。
掛け声が起こり、観客だった人たちもリズムの一部になっていく。
決められた客席も、ステージもありません。

その瞬間、その場所にいた人たちと一緒に、即興的にカーニバルが生まれていきました。

「阿波踊りの中にサンバ」は異物だったのか

阿波踊りとサンバ。
音楽も、踊りも、生まれた場所も異なります。
けれど、その渦の中に入ってみると、不思議なほど共通するものがありました。

太鼓の音。
身体を動かすこと。
人と人がリズムを共有すること。
そして、演者と観客という境界を越えて、街全体が踊りの場になっていくこと。

阿波踊りの「踊る阿呆に見る阿呆」。
そして、サンバのカーニバルが持つ、見る人まで巻き込みながら一緒に楽しむ力。
違う文化なのに、その根底にあるエネルギーはどこか似ていました。

400年続く文化は、新しいものを受け入れながら進化する

今回のテーマのひとつにあったのが、
「徳島という街の懐の深さを知ってもらうこと」
でした。

長い歴史を持つ文化というと、「昔からの形を守り続けるもの」という印象を持つかもしれません。

けれど阿波踊りの街で実際に感じたのは、それだけではありませんでした。
伝統がありながら、新しい表現も受け入れる。
その時代、その場所、その人たちのエネルギーと混ざりながら、祭りそのものが生き続けている。
その大きな渦の中へ、今年はサンバが飛び込みました。

阿波踊りのぞめきと、サンバのバテリア。
日本とブラジルという枠を越えて、ただ同じリズムの中で身体を動かす。
そこには、この夜、この場所でしか見ることのできない景色がありました。

「あほう」の国へようこそ。

踊る人。
演奏する人。
追いかけてくる人。
声を上げる人。

いつの間にか、その場にいた人たちみんなが、この実験の参加者になっていました。

「阿波踊り×サンバ2026 – Pilot Edition -」
その名の通り、今回はまだPilot Edition。
完成されたイベントではなく、
「阿波踊りの街にサンバが飛び込んだら、何が起きるのだろう?」
という問いから始まった挑戦です。
けれど、その先には確かに、これまで見たことのない景色がありました。

皆さんは、あの響きの中で何を感じましたか?
見たことのない景色は、見えましたか?
また来年も、徳島を感じに来てください。

「あほう」の国で、また一緒に踊りましょう。

開催概要

カーニバル名
阿波踊り×サンバ2026 – Pilot Edition –

開催日
2026年8月13日

開催場所
徳島県徳島市・阿波おどり開催エリア

企画・主催
阿波踊り×サンバ<パイロット版>実行委員会
徳島サンバラボ/Office TOWAIE

出演
徳島サンバラボ
県内外から集まったサンビスタ・ミュージシャン

内容
ゲリラサンバ/サンバパレード/ダンス・打楽器パフォーマンス

活動時間
約2時間半